ケルビン・タン 2006年卒業 シンガポール
父の日が近づいてきました。全てのお父さんに、父の日おめでとうございますと申し上げます！
父親であることは、大切な子どもの誕生から始まるわけではありません。父性は、私たちのアバ父である神様と共に、永遠の中で始まりました。イエス様は、新約聖書の中で、神様を「父」として私たちに現すために来られました。
私は、父親であることに計り知れない喜びを感じています。一時期は、「もう一生、父親になれないかもしれない」と思っていた時もありました。妻のシンティアと私は結婚して12年になりますが、親になるまでには10年近くかかりました。
私たちは5年以上もの間、赤ちゃんが欲しいと願い、毎週の献金封筒の裏に、私たちの心にあった女の子の名前、「ミレイユ」（“Mireille”奇跡という意味）を書いて、主へ捧げてきました。何週間、何ヶ月、何年経っても、私たちが祈り、願っていた赤ちゃんは授かりませんでした。そして、私たちは不妊という深刻な問題を抱えていることに気がついたのです。
2017年から2019年の期間、シンティアと私は4回の体外受精を行いました。毎回の体外受精の度に、費用がかかるだけでなく、（肉体的にも精神的にも）とても辛い思いをしました。特に妻は、3年間で約150回のホルモン注射に耐えなければならなかったので、とても辛かったです。さらに悪いことに、体外受精が失敗する度に、私たちは心砕かれ、打ちのめされました。精神的に非常に苦しみました。
ですが、私たちのために祈り続け、私たちを励まし、落ち込んでいる時に元気づけてくれた牧師や友人たちのコミュニティーに本当に感謝しています。ボビー先生は、私たちが経験するすべての時期において、信仰を持つことが必要であることを思い出させてくださいました。シンティアと私は、子どもができてもできなくても、最も大切なことは、神様への信仰と神様の忠実さを失わないことであると、決心しました。
毎回、私とシンティアは主にあって自分たちを強め、がっかりすることはありませんでした。神様は良いお方で、目で見ることができない時も私たちにとって何が最善かを神様はご存知であると信じていました。
2019年8月の4回目の体外受精の開始時に、神様は養子を迎えることについて私たちの心にとても深い思いを与えてくださいました。私たちは、養子を迎えることは神様の心にとても近いものであるという個人的な啓示を受けました。私たち自身がイエス様を通して神様ご自身の家族に養子とされたのです！ 4回目の体外受精で妊娠に成功した場合、何年か後には養子で2人目の子どもを迎えたいと話し合って決めていました。しかし、4回目の体外受精が失敗した場合、私たちには次のステップが分かっていました。すぐに養子を迎える旅路を始めるということです。
その後、4回目の体外受精は失敗しました。深い悲しみの後、私たちは養子を迎える旅路を始めました。当初から、私たちは主がすべてを取りまとめてくださることを願っていました。リストから赤ちゃんを「選ぶ」のではなく、主が私たちにと願われる赤ちゃんを御手によって選りすぐっていただくことを願いました。
2020年8月、コロナウイルスの流行の真っ只中、ミレイユが私たちの小さな家族の一員になりました。養子縁組のために赤ちゃんがいると、そして、その子は女の子だと伝えられました。私たちは直感的に、この子は私たちの子だ、ずっと長い間封筒に名前を書いていた私たちのミレイユだ、と思いました。
ミレイユは生後3日で私たちの元にやって来て、この21ヶ月間、私たちの奇跡の赤ちゃんとなりました。毎日、彼女のゆえに主に感謝しています！
最近、ミレイユは「全般的発達遅滞」と診断され、発達のすべての領域が10段階中、1段階であることがわかりました。しかし、私たちは主が彼女を私たちのもとに送ってくださったことにただただ感謝し、彼女に命を吹き込んでくださった主が、これからも彼女を支え、養い、守ってくださることを知っています。この子が私たちを通して神様の愛を体験し、神様の祝福に悲しみが混じることがないように祈っています。私たちは毎日喜びで満たされています。もし、ミレイユを養子にするか、自分たちの赤ちゃんを超自然的に出産するか、どちらかを選ぶなら、私たちはミレイユを養子にすることを選びます！
素晴らしいお父さんたち、父親になるのを待っている人、養父、里親、そして葛藤の中にいる父親の皆さん、あなたの子どもに命を与えてくださった神様は、これからも子どもたちを支え、養い、守ってくださいます。神様は、私たちができる以上に、子どもたちを世話することがおできになるのです。私たちの主な役割は、イエス様に似たものとなることに集中し、その過程で、子どもたちにイエス様を映し出す存在となることです！
神様があなたの子どもたちを主の方法で育てるために、すべての知恵と力と油注ぎを与えてくださいますように！父の日、おめでとうございます!