Home 首页 SOT Stories • SOT故事 受け継がれる信仰

受け継がれる信仰

by Evan

城戸 勝利、2011年、日本

私は両親が伝道師として教会に仕える、クリスチャンホームに生まれ育ちました。14歳の時、個人的に神様を体験し、自分の生涯を通して神様に仕えたいと願うようになりました。

2007年にコン先生が私たちの教会である福岡ハーベストチャーチを訪問して下さいました。シティハーベストチャーチとの関係が始まった頃から、毎年私たちの教会から数名が、SOTに入学するようになり、約半年間のシンガポールでの生活を通して、驚くほど変えられる姿を見てきました。変えられると言っても派手なものでは一切なく、うわべでなく心から周りの人たちと、教会に仕える姿、何事にも謙遜し忠実に対応するしもべの態度。一方で、宣教に対する熱い思いなど、全ては心の内側に関する変化であり、大きなインパクトを受けたのを覚えています。当時の私は、教会生活の中で本当は変わりたいけど、変えることの出来ない心の態度に悩んでいました。人よりもよく見られたい、自分の弱さを見せたくない等、高いプライドが邪魔をしていました。しかし、いつか自分も同じものを体験してみたい、SOTに行ってみたいと思うようになりました。

その頃既に母は乳癌を患い、長く闘病生活を続けていましたが、その後、骨に転移し非常に危険な状態が続いていました。母と一緒に残された時間を過ごすことも選択肢でしたが、母の願いは、私が神様に仕えることであり、その姿を見せたいという思いから2011年にSOT入学を決断しました。

母は手紙を書くのが好きで、誕生日や喧嘩した時、私が学生の時は学校、社会人になってからは仕事で大変そうな時などいつも手紙を書いてくれました。母は、私がシンガポールに旅立つ時、最後の手紙を書いてくれました。最初の一行目に書かれていたのは御言葉でした。『神のなさることは全て時にかなって美しい』(伝道者の書3:11)どんなことがあっても神様を信じて人生を歩むように、そして「叶う」という漢字は自分の「口」で「十字架」の言葉(御言葉)を発することで、どんなに困難な時も御言葉を告白し、信仰によって歩き続けてくださいと書かれていました。

SOT生活が始まって1ヶ月程で母は天に召されました。私の内には大きな悲しみがありましたが、SOTを続けることに迷いはありませんでした。これからの歩みを母も、そして神様こそ応援してくれることを確信していました。たくさんの方に支えられてSOTで学び通すことが出来たことを感謝します。SOTを卒業してからは学んだこと、体験したことを糧に大きなビジョンを描きながら神様の家族と一緒に楽しく教会生活を歩んできました。11年たった今でもSOTで日々受けた言葉、経験は鮮明に覚えています。私がSOTで学んでいた頃、CHCはサンテックの会堂に移転したばかりでした。そしてその年、CHCで掲げられていたテーマは ”Choose Love”「愛を選ぶ」でした。マタイ22:37にあるように真心を込めて神様を愛し、熱心に隣人を愛する先生方、教会員、SOTの友達の姿に感動しました。私は、母の死を共に泣き、祈り支え歩んでくれたこの愛によって乗り越えることができました。神様の愛で愛することが私の信仰生活の土台であり、道標となっています。

一生懸命歩む中で神様はさらに私に素晴らしいものを与えてくれました。それは家族です。神様は私より1年先にSOTを卒業した美奈子を人生のパートナーとして与えてくれました。それから彩萌(あやめ)と来叶(らいと)という二人の宝物も授かりました。彩萌は「良き知らせ」という意味を込めて、また来叶は「義の光」という意味を込めて名付けました。母が最後の手紙で教えてくれた「叶」という漢字を子供につけました。それぞれの人生そのものが、名前に込められたものを表して欲しいと願っています。

現在私は賛美、妻は子どものミニストリーで仕えていますが、子育てが忙しく教会生活や教会での仕え方もこれまでとは違うシーズンを迎えています。でも自分たちにできることで神様を表していきたいという願いは変わらず、週末はクリスチャン、ノンクリスチャンを問わず、我が家にお誘いして交わり、関係作りを楽しんでいます。次は誰を誘おうかとよく妻と話をします。

子どもを育てながら、実際、神様の愛で愛する、ありのままを受け入れ愛することは本当に大変です。毎日がチャレンジです。しかし、子どもたちをありのまま受け入れ、主から与えられた宝として、大切にすることによって、子どもは生きる力が与えられ、生きていく自信や生きていく意味を見つけ出すことが出来ると信じています。誰もが葛藤を経験するものですが「すべての営みには時がある」(伝3:1)とあるように、家族が心から愛し合う姿、忙しい中でも満たされ生き生きとしている姿は、知らないうちに周りのコミュニティ、多くの場所に影響を与え、神様ご自身とまた神様の愛を流し出していることになると信じます。

私は、子育ての中で分からなくなると、いつも神様は私をどのように愛してくれているのか、また母は私にどのようにしていたのか思い出すようにしています。自分を捧げて私を愛し、また神様と教会を愛していた母の生き方から今でも多くを学んでいます。母のしてきたことはとても偉大なことだと改めて感じています。そして私が父や母から学んだ信仰を、今度は自分の子どもたちにも伝えていくことが私たち親の使命だとも感じています。私たち家族が神様を映し出す鏡として、毎日受けている愛、恵みをそれぞれの場所で流し出していける者であるよう祈っています!

Related Posts 相关贴文